カウンセリングに行ってから、先生にしばしば教わることがある。
それは「ストレスは顔に出る人と体に出る人に分かれる」ということ。詳しくどういうことか聞いたことはないのだが、「顔に出る」ということは「表情や態度に表れる」ということだと解釈している。一方の「体に出る」とは「表情や態度に出ないから、他者からは伝わりづらいけど、肩こりとか胃腸の不調とか身体面に影響が出る」ということだと解釈している。
カウンセラーさん曰く、自分はストレスが体に出るタイプだそうだ。これに関しては自分もそう思う。研究室の誰も、自分が何年もうつ病を患っていて、カウンセリングに通っているとは思いもしないだろう。それくらい、周りの人には、うつ病全盛期の時ですら「いつも楽しそう」と評価されてきた。本当は心がとっくに限界を超えていたのに。
自分の場合、うつ病がひどくなってから、色々な身体的不調を経験してきた。
うつ病発症前は帯状疱疹を患った。
うつ病発症後はまず肩こりをするようになった。それから急性ストレスによる動悸、明け方の吐き気。慢性的な体の緊張というかこわばりというか、20代にしてあまりに体が硬直した感じがするので、全身もみほぐしなんかに通ったりしていた。しょっちゅうサウナに通うようにもなっていた。
特に、自分に特異的と言うか、他では聞かないのは、体の右半身だけ、異様に老けていくというか、劣化した感じがするのだ。うつ病発症前から、右の生え際が薄くなり始めて、日本にいる頃はずっと、スカルプDを使ってシャンプーをしていた。こっちにきてからはもう気にしなくなっている。禿げゆくものは我が身なりけり(花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは 我が身なりけり みたいに言うな!)。
うつ病が発症してからは、右側頭部に違和感を感じ始めた。右側頭部の髪の毛が異様にパサつくなと感じ初めて、うつ病がだいぶ良くなった現在もその感覚はあって、実際、左に比べて右のこめかみ部分の頭髪がだいぶ薄くなっている。他からは気づかれにくいと思うけど、右だけの側頭部ハゲと言ってもいいかもしれない。
昨年は、初めて慢性的な右股関節の痛みと右脛の痛みを感じていた。痛くて右股関節のストレッチができないのだ。また右膝下から脛の部分にかけても漠然とした痛みがあって、歩くときにちょっとずっと痛くて、なんかつらかった。幸い、今現在はこれらの右足の痛みは消えてなくなっている。
日本にいた頃は、慢性的な右目の痙攣も経験していた。また何回歯医者に行っても、なかなか右顎の噛み合わせが治らず、食事のたびに異様な痛みを感じていた。
正直、研究職というハードな仕事を続けている限り、ストレスは完全には防ぎようがなく、多少は体の異常を経験しても仕方ないとは思うのだが、それにしてもなぜ右半身ばかり劣化していくのか、我ながら本当に謎である。人間の体は左右対象じゃないし、どちらかに偏るのはわかるけど、それにしても右ばかり。。。左は頭皮も足も目も顎も全く問題なく、すごく若い感じがするのだ。
なんとなく、研究職という脳をハードに使う職業柄、左脳を酷使しているから、右脳が退化して、右側頭部とか、右半身が劣化していくのかな?なんて日本にいた頃は思っていたけど、アメリカに来てからだいぶ仕事が楽になったにも関わらず、右半身の劣化はほとんど改善しなかった。
ただ、アメリカにきてから「うつなまさん、疲れてますか?」と日本人の人に聞かれる回数が異様に増えた。多分、カウンセリングに通う過程で、自分もストレスが顔に表れるようになってきたのかな?と思う。なんとなく、ストレスを感情を通じて表現するのは、非常に大切だと思うのだ。体に出るよりは顔に出たほうが健康的だと思う。
こればかりは自分の力でどうこうできるものでなく、自然に任せるしかないから、今年の抱負には書かなかったけど、今年こそ右半身の若返りを切に願っている。